予測の仕組み
Pennant Labがどうやって優勝確率を計算しているかを、専門用語の説明も含めて解説します。
全体の流れ
試合結果 → Eloレーティング更新 → 残り全試合を50,000回シミュレーション → 優勝確率
- シーズンの全試合結果からEloレーティング(チーム強さの指標)を算出
- 残り全試合について、1試合ずつ勝敗を確率的に決定する「シーズンシミュレーション」を50,000回繰り返す
- 各シミュレーションでリーグ内順位を確定し、1位になった回数 ÷ 50,000 = 優勝確率
Eloレーティングとは
Elo(イロ)レーティングは、チームの強さを1つの数字で表す仕組みです。もともとチェスの世界ランキングで使われている方法で、強い相手に勝つと大きく上がり、弱い相手に負けると大きく下がります。
全チーム初期値
1500
K値(1試合の変動幅)
24
Elo差100の場合
64% vs 36%
全チームの合計ポイントは常に一定(ゼロサム)。誰かが上がれば誰かが下がります。
試合勝率の算出(6つの補正要素)
基本のEloレーティングに加えて、以下の6つの要素で試合ごとの勝率を補正します。 すべてEloポイントに換算し、合算後に確率に変換します。
| 要素 | 補正量 | 説明 |
|---|---|---|
| ホームアドバンテージ | +35 Elo | ホームチームに固定で加算。NPBの過去データに基づく値 |
| 先発投手力 | 最大 ±25 Elo | FIPで評価。味方の守備に左右されない、三振・四球・本塁打だけで測る投手の「真の実力」。リーグ平均より良い投手ほどチームに加点 |
| 左右相性 | 最大 ±50 Elo | wOBAで評価。打者の総合力を1つの数字にした指標。先発投手が左投げか右投げかと、相手打線がそれぞれにどれだけ打てるかで有利不利を算出 |
| 連戦疲労 | -5 Elo/日 | 4連戦以降、1日につき-5 Elo。移動日なしの連戦はチーム全体のパフォーマンスが落ちる |
| 主力離脱 | -8 Elo/WAR | WARで評価。「その選手が控え選手と比べて何勝分の価値があるか」を示す指標。故障者リスト入りしている選手のWARに比例して減算 |
| パークファクター | 最大 ±30 Elo | 球場ごとの「得点の入りやすさ」。1.0が平均。例: 神宮(1.08)は打者有利、バンテリンドーム(0.94)は投手有利 |
| 打線の質 | 最大 ±22 Elo | wOBAで評価。スタメン9人のwOBA平均とリーグ平均の差をEloポイントに変換。 打線が強力なほどチームに加点。試合当日のスタメンが反映される |
計算式
補正後ホームElo = ホームElo + 各補正の合計
補正後アウェイElo = アウェイElo + 各補正の合計
勝率 = 1 ÷ (1 + 10^((アウェイElo − ホームElo) ÷ 400))
先発ローテーションの推定
残り試合の先発投手は、直近の登板順序からローテーション(先発投手の登板順番)を推定し、順番通りに割り当てます。
- 中6日(週1回登板)を基本とした順番割り当て
- 10%の確率でローテーション崩壊(雨天中止・故障など)を模擬し、ランダムに別の投手を割り当て
- シーズン序盤は前年のFIPとの加重平均で、少ない投球回による不安定さを補正
モンテカルロシミュレーションとは
モンテカルロ法は、サイコロを何万回も振るように、ランダムなシミュレーションを大量に繰り返して確率を求める手法です。天気予報や金融リスク分析でも使われています。
シミュレーション回数
50,000回
引き分け確率
2.5%
更新タイミング
毎日 22:00
1回のシミュレーションで残り全試合の勝敗をサイコロ的に決定し、リーグ内で勝率順に順位を付けます。 これを50,000回繰り返し、各チームが1位になった回数を数えることで優勝確率を算出します。
監督ファクター(β版)
監督がその日のスタメンをどれだけ最適に組んでいるかを0〜100のスコアで評価する独自指標です。
算出方法:
- チームの登録野手をポジション別にグループ化(捕手・一塁手・二塁手...)
- 各ポジションで最もwOBAが高い選手を「最適な選手」とする
- 最適スタメン9人のwOBA平均を算出
- 実際のスタメン9人のwOBA平均を算出
- 監督ファクター = 実際 ÷ 最適 × 100
100点
全ポジションで最適な選手を起用
85-99点
一部のポジションで控え選手を起用
85点未満
主力を大幅に温存、または育成重視の起用
この指標は「打力の最大化」のみを評価しており、守備力・走力・疲労管理・ 相手投手との相性など、監督が考慮する他の要素は反映されていません。 あくまで参考値としてお楽しみください。
データについて
試合結果・投手成績・登録情報などの公開情報に基づき、独自に集計・分析しています。 毎日22:00 JSTに自動更新されます。
用語集
Elo(イロ)レーティング
チームの強さを1つの数字で表す仕組み。チェスの世界ランキング発祥。強い相手に勝つと大きく上がり、弱い相手に負けると大きく下がる。
FIP(Fielding Independent Pitching)
投手の「真の実力」を測る指標。味方の守備力に左右されない、三振・四球・本塁打だけで評価する防御率。数字が小さいほど優秀。
wOBA(weighted On-Base Average)
打者の総合的な打撃力を1つの数字にした指標。単打・二塁打・本塁打などの価値を重み付けして計算。.320が平均的。
WAR(Wins Above Replacement)
その選手が「平均的な控え選手」と比べて何勝分の価値を生み出しているかを示す指標。4.0以上でオールスター級。
パークファクター
球場ごとの「得点の入りやすさ」を数値化したもの。1.0が平均で、1.0より大きいと打者有利、小さいと投手有利な球場。
モンテカルロ法
ランダムなシミュレーションを大量に繰り返して確率を求める手法。天気予報、金融リスク分析、ゲームAIなど幅広い分野で使われている。
最終更新: 2026年5月